概要
ITプロ人材のマッチングプラットフォームを運営する企業へのマーケティングオートメーション導入を支援。導入時の目的が「既存業務の簡略化」と明確であったが、マーケティングのノウハウが不足しており、どういった考え方で整理すればよいか支援を求めていたため、最初のステップを超えるための支援を行った。
期間
2018年8月~10月
背景
・クライアントはITプロ人材のマッチングプラットフォームを運営。
・新規登録人材の獲得にランディングページを使用しており、リスティング広告などを用いて集客している。
・新規登録が発生した際の処理工程を効率化するためにマーケティングオートメーション(Account Engagement)を導入したい。
・当初、知り合いのSIerが導入支援を行っていたが、システム会社のため、マーケティングのノウハウがなく、その面でクライアントより疑義を持たれてしまっていた。そこをフォローするために急遽サポートを依頼される。
課題
・現在、新規登録後の処理はすべて人力で行っている。
・既存の人材と重複がないかの照合や、求められるスキルを備えているかなどのチェックに工数がかかっていた。
・MAツール導入により効率化できると考えていたが、初めての取り組みでありノウハウがなく、運用の全体的イメージがわかない。
・デジタルツールそのものに対するリテラシーはあるものの、マーケティングの上流工程についてのスキルが不足している(リスティング広告などの運用は外注)。
取り組み
・マーケティングオートメーション導入支援のコンサルティングを実施。
・既存の新規獲得フローを整理し、ツールによって効率化できる領域とそうでない箇所を明らかにした。
・ツール導入後、運用本格化に向けてロードマップを提示。
結果
・マーケティングオートメーションの導入に成功。
・当初の依頼元(知り合いのSIer)の疑義解消、クライアントとの関係深化。
・当初の依頼元と筆者の所属企業(フリーベル株式会社)とのパートナーシップも深化へ。
取り組みのアウトプット
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(クライアントの新規獲得フローの整理)中央の現在人力で対処している領域、右側のツールで処理する領域についてはSIerでも整理できたが、マーケティング的な視点に基づく領域(集客されるエンジニアの視点に経って、広告~ランディングページ→登録確認のメールやTELといった流れ)の整理を行った。
(MAツール導入時の課題整理)業務効率化が第一、マーケティング活動の本格化が第二の目的であったため、2ステップに分けて取り組みの流れを整理。
(既存マーケティング活動の課題整理)色々な施策を行っているが、それぞれに課題を抱えているため、ツール導入を機会として「一般的なマーケティング活動の体制」を構築することを提案。
(一般的なマーケティング業務の例示)クライアントのリテラシーが高かったため、一般的なマーケティング業務の建付けを例示し、それぞれの意義を説明するだけでも自走開始可能と判断。レクチャーを行った。
(一般的なマーケティング活動のKGI・KPI設定の方法論を例示)クライアントの商材や業態に応じて適した方法は異なるため、まず王道的な取り組み方を例示し、それに基づいて試験的に自社内で挑戦してみることをおすすめ。ある程度ナレッジが蓄積されてきたら、徐々に応用的な方法へ取り組んでいくほうが定着しやすい。