(上下水インフラ)マーケティングコンサル事業立ち上げ・ホームページ改修プロジェクト策定

概要

大手電機メーカーグループに属する上下水道・工業用水プラント建設会社にコンサルティングを実施。海外事業向けのホームページ改修計画を立てることと、グループ内にマーケティングコンサルのノウハウを蓄積し、新規事業化するという2つの目的があった。ホームページ改修計画の策定と、それを通じたコンサルティングノウハウの教示を行った。

期間

2016年09月~2017年1月

背景

・クライアントはM&Aで海外の上下水道インフラ企業を複数参加に収めており、これらの国々でのWeb上からの問合せ発生経路として海外向けホームページのリニューアルを欲していた。

・もうひとつ、グループ全体の目的として「ホームページ改修プロジェクト立案のためのコンサルティングを通じて、マーケティングコンサルのノウハウを学び、別のグループ会社の新規事業として立ち上げる」ことが狙いであった。(プロジェクトにグループ内別会社の社員が参加)

課題

・(ホームページリニューアル)インフラは自治体からの依頼など、コンペが多く営業領域の比重が高いため、ホームページには「情報収集源」「営業用資料としてタブレット等に表示して営業担当者が顧客に直接提示できる」といった役割が重要。

・(マーケティングコンサルの事業立ち上げ)マーケティングの上流工程(企業のブランディングやターゲット選定などの全体戦略)から、下流工程(ホームページや広告など、個別のマーケティング施策)までの一貫性をどのように保つかが問題であった。

取り組み

・マーケティング戦略設計のコンサルティング(STP分析、カスタマージャーニーマップ、ハイレベルサイトマップ等の制作)

・戦略設計に基づくホームページ改修計画の策定(プロジェクト計画書策定、コンテンツマップ、LPO関係図等の作成)

・マーケティングコンサルで使用するプレイブック、ワークシートの作成(クライアントが新規事業立ち上げ時に使用するフレームワークのテンプレート見本)

結果

・ホームページ改修計画のプロジェクト計画書が完成し、コンサル終了後、クライアントが社内で経営層へのプレゼンに使用。

・プレイブック・ワークシートの完成。マーケティングコンサル事業立ち上げの目処が整った。

・課題であった上流工程と下流工程の接続がクリアされ、マーケティングの全工程がコンサルできる状況が整った。

取り組みのアウトプット

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(プロジェクト計画書抜粋:中期経営計画に基づく課題設定)経営層の課題(中期経営計画)に基づきDM施策(ホームページリニューアル)に課題を設定。改修計画の全社的な意義を明確化。

(プロジェクト計画書抜粋:検討内容の意義解説)計画書には複数の設計図書が記載されるため、それぞれの意義を課題と結びつけて明確化(なんのためにこの設計図が必要なのか?)。

(ターゲットの優先順位付け)ターゲットを地理・業種、など複数の軸で分類し優先順位付け。一般的にはSTP分析やブルーオーシャン戦略などのフレームワークが用いられることが多いが、インフラ業界は分類軸が多いため、独自のフレームワークを用いた。

(プロジェクト計画書抜粋:LPO関係図よりKGI・KPI設定と投資回収期間の設定)Webマーケティングは一般的に投資回収に一定期間が必要となるため、その旨を経営層に伝えるために作成。

(プロジェクト計画書抜粋:コンテンツマップ)サイトマップ粒度でカテゴリ構成を定義。上流の戦略設計から構成に落とし込むことで上流工程と下流工程に一貫した戦略をもたせた。

(戦略設計中のヒアリングシート抜粋)「できる営業」に顧客ニーズと「選ばれる条件」をヒアリング。机上の理論ではなく営業が経験値として知っている条件を戦略に落とし込んだ。

(ホームページからの問合せ処理業務フロー)KPIが「一次問合せ件数」となったため、ホームページ問合せフォームからの問合せ処理の工程を事前定義。上流工程の戦略を「絵に描いた餅」にしないため、事前に「実務レベルへの落とし込み」まで定義しておく。